ニュースレター

 

PO法人健康秋田創造プロジェクトの活動内容や、自律神経の働きなど健康に役立つ情報、びわ葉エキスの体験談などをニュースレターとして配信しています

 


☆ニュースレターVOL12


 新型コロナ感染症の発生・拡大に伴い、マスクの着用や手指消毒など感染症への基本的な対策が日常的となるなど、新型コロナ感染症により我々の生活スタイルは一変しました。今回は、新型コロナ感染症の感染対策の面でも重要な役割を果たす「鼻・のど」について解説します。
 鼻の中、鼻腔の粘膜に生えている繊毛には異物を除去する防塵作用、温度・湿度を調整する加湿・加温作用、免疫防御機能などがあり、「鼻呼吸」の習慣化や鼻腔・上咽頭の定期的な洗浄により、感染予防効果が大きく高まると考えられます。

○鼻の防塵機能
鼻腔の内側は粘膜で覆われ粘膜表面にはごく短い線毛が密生しています。
鼻の中に入ってきた異物は線毛の上の粘液層でとらえられ、線毛の働きで咽頭から食道に運ばれ飲み込まれ胃液等で無害化されます。
○加温・加湿機能:鼻腔は吸気の入り口として加温・加湿の役割を担い、下気道のガス交換を効果的に行えるように調節しています。鼻腔内の面積は非常に広く、その表面を吸気が通過することで冷たく乾いた空気も暖かく湿った空気となります。 例えば-10℃くらいの大気環境下でも、肺胞のガス交換に必要な37℃、湿度100%の状態をつくり出すことができると言われています(※口呼吸の場合の加温効果は鼻呼吸と比較した場合、なんと半減するとも言われています)
○体を守るための防御機能:鼻腔はウイルスや細菌、異物等の入り口であり、これらから生体を守るための防御機能が備わっています。
・物理的な排除機能 前述した繊毛機能のほか、鼻内への異物の侵入は鼻粘膜の三叉神経の知覚終末を刺激し、くしゃみ、鼻汁などにより下気道への異物の侵入を防ぐ防御反射として働きます。
・局所免疫 鼻汁中の免疫グロブリンの約60%がIgAであり中和作用や凝集作用によって細菌などが上皮表面に付着するのを防いでいます。
 また、鼻腔の奥の空間のことを「咽頭」と言い、咽頭は場所によってさらに「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」と呼ばれます。
 鼻呼吸の場合、空気は上咽頭にぶつかり下方に向きを変えて中咽頭に流れます。上咽頭は気流が変わる部分にあるため、鼻から侵入したホコリ・細菌・ウイルスが付着しやすい場所となります。
 上咽頭はリンパ組織であり、粘膜表面にはリンパ球が多数存在し、「免疫の関所」として特に重要な役割を果たしています。
 また、心身不調を訴える患者の鼻奥を調べると、その多くは上咽頭に炎症が認められるなど、上咽頭は「免疫の関所」としての役割のほか、「自律神経のコントロール」にも密接に関わっているとされています。
 そのため、鼻腔や上咽頭を常に清潔・健康に保つことが、病原体やストレスに強い健康な体を作るためのポイントとなります。
 鼻腔や上咽頭に、病原菌の防御機能など十分な機能を発揮してもらうためには、「鼻うがい」や「微酸性電解水等での上咽頭の定期的な殺菌清浄」が大きな効果を発揮することが期待されるとともに、ウィルス等の関所としての鼻の機能を維持するためには、鼻全体を温めることも大変効果的と考えられます。
 「鼻うがいをする群」と「鼻うがいをしない群」とを比較した場合、風邪の期間が22%短縮、市販薬の使用が36%減少、家庭内感染は35%減少したという研究結果もあるほどです。特に家庭内感染では、鼻うがいをしない群の感染率が66%と高率であったのに対し、鼻うがいをする群はその半分以下の31%に抑えられたという驚くべき結果となっており、鼻うがいが鼻の防御機能維持に有効で、その習慣化が感染の防止に大いに役立つことが明らかになっています。
 また、人間の組織や器官は低温時には血流も悪くなり酸素や栄養素が低下、その働きも悪くなるなど温度に大きく関係しますので、例えば、寒い日の外出後などにはホットアイマスクなどを活用して鼻を温めることなどもぜひお試しください。

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☆ニュースレターVOL11


 現在、新型コロナウイルス (COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。その症状は、頭痛、高熱、倦怠感、咳などのインフルエンザ様症状から、一部の方は肺炎に進行し呼吸困難等により重症・重篤となってしまうとされています。このウイルスの特徴としては「潜伏期間(無症状期間)が長い」「無症状期間でも他人への感染力がある」「毒性は比較的高くないが増殖力が強いとされる」「主に肺で増殖する傾向がある」などです。
 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議によると、感染が確認された症状のある人の約80%が軽症、14%が重症、6%が重篤となっており、重症化した人も約半数は回復しているとされています。またこれまでに国内で感染が確認された方のうち、重症・軽症に関わらず約80%の方は他の人に感染させていないとされています。最初は普通の風邪症状(微熱、咽頭痛、咳など)から始まっており、その段階では重症化するかどうかの区別がつきにくく、重症化する場合は、普通の風邪症状が出てから約5~7日程度で症状が急速に悪化し肺炎に至る場合があるといわれます。
 高齢者や持病のある人に特に重症化リスクがあるとされており、その予防としては、風邪やインフルエンザ対策と同様に、日々の手洗い習慣や手指の消毒、症状が出た場合のマスクの着用などが重要となります。
 もし風邪のような症状があれば、まずはできるだけ外出をしない、他人に感染させないためのマスク着用、などを心がける必要があります。
 また「クラスター」と呼ばれる小規模な集団感染が各地で発生し、感染を拡大させていますので、流行期には「換気が悪く」「人が密に集まって過ごすような空間」「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」に集まることはできるだけ避けることが重要です。
 また、もし家族に感染者が出てしまった場合には、下記の事項に留意する必要があります。(厚生労働省(「ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合家庭内でご注意いただきたいこと~8つのポイント~」より抜粋)。
1 食事や寝るときも部屋を分ける。感染者は極力部屋から出ないようにする。
2 感染者の世話はできるだけ限られた人で。持病のある方、糖尿病の方、免疫の低下した方、妊婦の方などが感染者の世話をするのは避ける。
3 マスクをつける。マスクの表面には触れない。
4 こまめに石けんで手を洗う。アルコール消毒をする。
5 定期的に換気する。
6 共用部分(ドア取っ手、ノブ 、ベッド柵など)は、薄めた市販の家庭用塩素系漂白剤で拭いた後水拭きする。
7 汚れたリネン、衣服は洗濯する。
8 鼻をかんだティッシュはすぐにビニール袋に入れ密閉して捨てる。

 感染症の罹患防止のために各個人ができることとしては、まずは「手洗い」「アルコール等による手指の消毒」の徹底が基本となります。新型コロナウイルスに限らずウイルスが付着した手で目や鼻、口を触ることで、触れた部分の粘膜からウイルスが侵入するリスクが大きく増加します。また、万が一感染してしまった場合においても、上気道(鼻~のど)の炎症が肺炎まで至らないようにすることが重要です。そのためには健康意識・予防意識が重要で、自分の体の免疫機能が十分に発揮できる体内環境となるよう、日々の生活習慣・予防習慣をよりいっそう工夫することが必要となります。

【いますぐできる自分でできる予防・健康法】

◎鼻呼吸の習慣化(鼻腔の粘膜に生えている繊毛には異物を除去する防塵作用、湿度を調整する加湿作用、加温作用などがあり呼吸器感染症にかかりにくくなる効果が見込まれます)※上咽頭には外敵を排除するための免疫細胞も多く存在しており、免疫機能をはじめとする鼻の多様な機能を効果的に発揮するためには上咽頭粘膜の定期的な洗浄も有効と思われます。

◎歯磨きの励行・口腔洗浄(介護施設等におけるインフルエンザ蔓延防止の事例があります)

◎入浴や、生姜などに代表される体を温める効果のある食材の摂取などにより全身を温め、体のすみずみまで血行を促進し、全身の免疫機能を高める

◎低周波などの活用による自律神経のバランスの調整

◎ストレス等による交感神経側への偏りとそれに伴う過剰な活性酸素の抑制  など

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☆ニュースレターVOL10

みなさんは「菊芋」をご存じでしょうか。最近は県内の農産物直売所などでも多く見かけるようになってきました。
菊芋はキク科ひまわり属の多年草で、黄色の花としょうがのような根を持つのが特徴で「太陽と大地の恵みの食材」とも言われます。
土地の栄養素を1年で全部吸収してしまうほど生命力の強い植物で、通称「イヌリン」と呼ばれる水溶性食物繊維を最も多く含んでいるといわれます。その食物繊維は難消化性のため、体内には吸収されず、その多くは体外へ排出されますが、その際に体内の余分な糖分や炭水化物、脂質なども吸着させ、一緒に体外へ排泄するため、食事による過剰な栄養の体内への吸収を防ぎ、食後の血糖値の上昇、中性脂肪の蓄積、コレステロールの上昇、塩分の体内吸収などを抑えるといわれています。
その食物繊維のもうひとつの大きな働きが、腸内環境の正常化機能です。
当NPOニュースレターvol.7で紹介したとおり、腸は単なる消化器官を超えて、寿命や健康状態までコントロールし、人体にとって大切な臓器であるという認識が常識となりつつあります。
「腸内フローラ」は、「腸内細菌叢」ともいわれ、腸内の1000兆個近い微生物の分布を示すもので、腸内細菌は大きく分けて、乳酸菌、酪酸産生菌、ビフィズス菌などの「善玉菌」、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌などの「悪玉菌」、どちらにもなり得る「日和見菌」の3つに分類され、加齢とともに、善玉菌は減少し、逆に、悪玉菌の比率は高くなっていくといわれています。
健康長寿のための重要なポイントは、善玉菌の中でも特に、「長寿菌」ともいわれる「酪酸産生菌」「ビフィズス菌」などで、免疫向上や消化促進等に大きな役割を果たすとされています。
「いかに善玉菌を多く腸内に増やすか」が大きなポイントとなりますが、実は最近、秋田県総合食品研究センターで、菊芋に含まれる「イヌリン」が主に「フラクトオリゴ糖」であるという研究成果を発表しています。
フラクトオリゴ糖は「おなかの調子を整える」として、消費者庁から特定保健用食品(トクホ)の関与成分として認められています。
フラクトオリゴ糖は善玉菌のバランスの良い栄養源となるもので、フラクトオリゴ糖を摂取することにより善玉菌は爆発的に増加するといわれています。
フラクトオリゴ糖を14日摂取することにより善玉菌の比率が優勢な腸になるという研究結果や腸内の有用菌が増すことにより腸内のpHが下がり悪玉菌と有害物質の生成が抑制される、フラクトオリゴ糖の摂取により便量が増加する、などの研究結果が報告されています。(いずれも日本オリゴ株式会社の研究結果より)
皆様もぜひヨーグルトなどとともに菊芋も食事に取り入れ、腸内環境の改善と全身の健康向上にお役立てください。

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☆ニュースレターVOL9

オーストラリアにおいて約22万人を対象として行われた調査で、1日のうち座る時間が長いほど死亡リスクが高まった、という興味深い調査結果があります。また、日本でも、余暇のテレビ視聴の時間の長さと死亡リスクとの関連性を調査したところ、テレビ視聴時間が長いほど死亡リスクが高まった、という調査結果もあります。
このことは、座りっぱなしの生活習慣と、病気の罹患リスクとの相関性を示すものと考えることができそうです。
人間の体の筋肉の約70%は、実は下半身に集中しており、座りっぱなしで下半身の筋肉を動かさないことで、全身の血液の循環は大きく悪化してしまいます。
特にふくらはぎは、その筋肉の伸縮により、足の血液を心臓まで押し上げる重要な役割を担っています。ご存じのように、心臓から送られた血液は、動脈を経由して全身に送られ、その後静脈を経由して心臓に戻る循環を繰り返していますが、下半身の血液を重力に逆らって、体の上部にある心臓に戻す際には、ふくらはぎの筋肉の伸縮の力が非常に重要となります。
また、太ももには大腿四頭筋など、人体で最大級の筋肉が存在しており、その動きは股関節の可動性や大腰筋などの腰の筋肉の伸縮などとも大きな関連があり、間接的に内臓の動きなどにも密接に関わってきます。 
ここで、座っている時の体の姿勢をイメージしてみてください。
影響の1つめは、下半身の血流悪化です。座っている間は、荷重は股関節周辺やふともも、臀部に集中し、周辺の筋肉や血管を圧迫することになります。長時間圧迫された結果、その周辺の血流は大きく悪化することになります。
血液には全身の細胞に栄養と酸素を送る重要な働きがあります。さらに、細胞から老廃物と二酸化炭素を回収するという役割も担っています。
下半身の血流が悪くなることで、下半身への酸素や栄養分の供給が滞り、細胞が正常に機能するのに必要な酸素や栄養が十分に供給されず、また、老廃物等の回収もスムーズにいかなくなってしまうため、血中の糖の取込や脂肪の分解なども滞ることにつながり、細胞の働きや代謝が大きく低下し、全身の体調の悪化にもつながってしまいます。
影響の2つめは、下半身の筋肉の硬縮です。座っている間は、股関節が直角に曲がった姿勢と股関節に大きな負荷がかかる状態が長く続くことになり、周辺の筋肉は伸びた状態または縮んだ状態を長時間強いられることになります。その期間や時間が長いほど、関節や周辺の筋肉の硬縮は徐々に重症化していき、周辺の筋肉の伸縮性・可動性も大幅に低下します。
人間の筋肉のひとつひとつはその部位のみの動きで完結する訳ではなく、例えば股関節と腰、など、それぞれ連動しながら、人の動きを支えています。
股関節やふとももが異常に緊張・硬縮することで、それと連動して腰の筋肉の伸縮にも大きな悪影響を与えるほか、特に、机で前かがみとなり手を伸ばしてパソコン作業をするなどの場合は、同時に、肩甲骨の位置や動きにも悪影響を及ぼし、首や肩の筋肉の硬縮も同時に進行していきます。
首の周辺の筋肉は、交感神経や副交感神経など自律神経の働きとも密接に関わっているため、首の硬縮が重症化・慢性化していくと、免疫機能の低下や内臓の働きの低下など様々な症状や全身の不調へとつながってしまいます。
 当NPO法人主催の健康セミナーでは、そのような症状を緩和する方法なども実習します。座りすぎの自覚がある人は、ぜひ当NPO法人主催の健康セミナーを受講し、その緩和に取り組んでみたらいかがでしょうか。 

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☆ニュースレターVOL8

炎症とは、一般的に、「赤み」「発熱」「腫れ」「痛み」を伴う症状のことを言いますが、炎症は病気やけがに伴い発生するため、どちらかというといやなイメージを持っているかもしれません。
実は、通常の炎症は、体にとって有害な反応ではなく、それどころか、免疫システムによる、体を守る正常な防御反応で、細菌などの外部からの侵入を排除し、傷ついた組織を修復するためのプロセスが炎症反応であり、人が自らの体を防御し組織を正常な状態に修復するために必要不可欠な反応です。
例えば、ケガをした場合、傷の周辺が赤く腫れ、痛み、熱を持つ場合がありますが、それは体の免疫システムが有効に働き、免疫細胞をフル稼働させ病原菌などの異物を排除し、また、組織を正常な状態に戻そうとしている状態でもあります。最近では、筋肉痛も同じように炎症のひとつで、急な運動等で筋肉繊維や組織が傷つき、それを修復するために炎症が起こり痛みが発生すると考えられています。
一方、炎症には「急性の炎症」と「慢性の炎症」の2種類があると考えられており、先ほど述べたケガなどに伴う急激に発生する炎症は「急性の炎症」で、緊急事態に対応した人体を守るための不可欠な防御反応であるのに比べ、「慢性の炎症」は様々な病気の原因のひとつとなる炎症、と考えられています。
炎症の部位や原因などは様々ですが、炎症の症状があまりないため、長期間に渡って体の中でくすぶり続けることでごく弱い炎症が繰り返され、徐々に、臓器の繊維化や糖尿病、がん、動脈硬化などの大きな病につながっていく「慢性の炎症」に注意を払う必要があります。老化やストレス、食生活、喫煙など、「慢性炎症」の原因は、日常の生活にも多く関わっています。
炎症が発生している時は即ち、その部位に活性酸素が大量に発生しているということになります。活性酸素は、細胞のミトコンドリアがエネルギーを生み出す際に必然的に発生しますが、酸化力が強いことが大きな特徴です。
代表的な免疫細胞のひとつである顆粒球は、活性酸素を使って細菌などの外敵を攻撃し、そして自らも死んでしまうといわれますが、その際に、さらに多くの活性酸素を生み出すと言われています。過剰に生み出された活性酸素は、自らの体の細胞や遺伝子、タンパク質、脂質などをも傷つけてしてしまうことがあります。
動脈硬化については、LDLコレステロールが活性酸素により酸化され、酸化LDLコレステロールに変化し、それを異物としてマクロファージが攻撃、その後泡沫細胞と呼ばれる脂肪のかたまりとなり蓄積し、コブのように隆起することが要因のひとつとも考えられています。
がんについても、細胞内のDNAに傷がつき、また、DNAのミスコピーによって、細胞分裂時にがん細胞が生じると考えられており、正常な状態では、DNAを修復する、免疫機能によってがん細胞が生じた都度に撃退する、という修復・防御システムが働きますが、慢性の炎症があると、修復システムの修復能力以上にDNAに傷が付きやすくなる、炎症により細胞分裂の回数が多くなる、免疫システムが働きにくくなりがん細胞が増殖する、など、がんになりやすい体内環境が構築されてしまう、とも考えられています。
そのほかにも、糖尿病や認知症、うつ病、花粉症、気管支ぜんそくなど多くの病気と慢性炎症とは密接に関わっている、と考える専門家もおり、慢性の炎症の発生を抑えるような食生活・生活習慣や、ストレス等による交感神経側への偏りと過剰な活性酸素の抑制、などが、「病気になりにくい体づくり」のためのひとつのキーワードになるのかもしれません。

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☆ニュースレターVOL7

昨今、「腸」が大きな注目を集めています。
少し前まで、腸は単なる消化器官と思われていましたが、実は、腸は神経系が発達しており、脳からの指令なしでも動く唯一の臓器とされ、「第二の脳」ともいわれます。また、「脳腸相関」と呼ばれるように、脳と腸とは密接に関係し、相互に影響し合うともいわれています。
さらに腸には、人体最大の免疫系が存在し、免疫細胞の実に6割程度が腸に集中しているとされ、特に小腸に免疫細胞は集中して存在し免疫システムの主役といわれますが、最近の研究では、「腸内フローラ」のバランスが免疫系を活性化するため、小腸と大腸の2段階で免疫機能の正常化が図られている、とも考えられています。
つまり、様々な研究の結果、今では、腸は単なる消化器官を超えて、寿命や健康状態までコントロールする、人体にとって大切な臓器である、という認識が定着しつつあるのです。
健常者と糖尿病患者では腸内フローラを構成する腸内細菌の割合が異なる、アレルギー疾患と腸内フローラには相関関係がある、免疫力の向上を担う細胞と関わりが深い腸内細菌の存在、など、腸や腸内フローラについての研究成果が次々と明らかになっています。
「腸内フローラ」とは、「腸内細菌叢(腸内細菌のくさむら)」ともいわれ、腸内の1000兆個近い微生物の分布を示します。
腸内細菌は大きく分けて、乳酸菌、酪酸産生菌、ビフィズス菌などの「善玉菌」、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌などの「悪玉菌」、どちらにもなり得る「日和見菌」の3つに分類され、加齢とともに、善玉菌は減少し、逆に、悪玉菌の比率は高くなっていくといわれています。
健康長寿のための重要なポイントは、善玉菌の中でも特に、「長寿菌」ともいわれる「酪酸産生菌」「ビフィズス菌」で、免疫向上や消化促進等に大きな役割を果たすとされています。
平均寿命の短い地方では、住民の腸内環境の老化が大きく進んでおり、一方、長寿の地方では、高齢者の「長寿菌」の比率が著しく高い、との研究結果もあるほどです。
秋田県民の健康寿命延伸のヒントは、「長寿菌の日常的な摂取」と、その餌となる「食物繊維」の日常的な摂取にあるのかもしれませんね。

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☆ニュースレターVOL6

人間の血管の長さは地球2周半近くあるといわれますが、そのほとんどを毛細血管が占めています。
「毛細血管」は動脈と静脈とをつなぐ血管で、体の末端に多く分布し、60兆もの全身の細胞に栄養と酸素を送る重要な働きがあります。さらに、細胞から老廃物と二酸化炭素を回収するという役割も担っています。
末梢の毛細血管の血流が悪くなることで、その部分の各細胞への酸素や栄養分の供給が滞り、また、老廃物等の回収もスムーズにいかなくなってしまうため、細胞の働きや代謝が大きく低下し、それが全身の体調の悪化にもつながってしまう場合があります。
「冷えは万病のもと」とはまさにこのことで、まずは末梢も含めた全身の血流を増進させることが健康向上につながります。
冷えを感じたら、お風呂や温かい飲み物・食事、マッサージ、電気の活用などで全身を効率よく十分に温めることで末梢血管を拡張させ、全身の細胞にスムーズに酸素や栄養の供給を行える環境を整えることが重要です。
さらに、当NPOの研修会で講習しているとおり、腹式・胸式を組み合わせた2段階の呼吸などにより、酸素を十分に取り入れることで、全身に酸素がくまなく行き渡り、その結果、全身の細胞は元気を取り戻し不調が改善していく、そういった基本的なメカニズムを理解するだけで、健康維持・向上に大きく役立つことと思います。

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☆ニュースレターVOL5

食品には様々な栄養成分が含まれていますが、その成分の中には、健康増進作用が認められる成分を含むものも数多くあります。
そういった、「機能性」「健康への効果」を食品のパッケージなどで表示できる食品は、これまで、「トクホ(特定保健用食品)」と「栄養機能食品」に限られていました。
「トクホ(特定保健用食品)」は、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品のことを言い、「栄養機能食品」は、一日に必要な栄養成分(12種のビタミン、5種のミネラル)の補給・補完のために利用できる食品のことをいいます。
「特定保健用食品(トクホ)」については、長期間の臨床試験などが必要で、そのための費用も場合によっては億レベルで必要となるなど許可のハードルが非常に高いため、その取得は事業規模の大きい食品企業などに限られていました。
そこで、消費者が、機能性のある商品を自ら選択できる幅を広げるため、平成27年4月に「機能性表示食品」制度が新しくはじまりました。
「機能性表示食品」は、「おなかの調子を整える」「脂肪の吸収をおだやかにする」など、健康の維持及び増進に役立つ食品の機能性を表示することができる食品で、科学的根拠に基づいた機能性を事業者の責任で表示できるという制度です。
届出することにより、例えば、「ルテイン」については、「目のコントラスト感度(色の濃さの判別力)をサポートすることが報告されている」、「GABA」については「事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能が報告されている」などの表記が可能となりました。
臨床検査のほか、文献による調査(研究レビュー)でも届出が可能となり、トクホ(特定保健用食品)に比べてその検証コストも安価で済むこともあり、平成27年度だけで300を越える商品の届出がされています。
その成分の多くは一見耳慣れないことが多いと思われるかもしれませんが、実は身近な食品に含まれていることが多くあります。
例えば、「酢酸」は「肥満気味の人の内臓脂肪を減少させる機能があることが報告されている」とされていますが、実は酢酸は、「酢」に多く含まれる成分です。
「EPA・DHA」は「血中中性脂肪の上昇を抑えることが報告されている」とされていますが、ご存じのとおり青魚等に多く含まれている成分です。
トマトなどに含まれる「リコピン」は、「血中HDL(善玉)コレステロールを増やす働きが報告されている」、イチョウ葉に含まれるフラボノイド配糖体、テルペンラクトンは、「認知機能の一部である記憶力(言葉・物のイメージ・位置情報を思い出す力)を維持する機能があることが報告されている」とされています。
「ショウガ由来ポリフェノール(6-ジンゲロール、6-ショウガオールとして)」は、「寒い季節や冷房条件下において体温(末梢)を維持する機能があることが報告されている」、大豆に含まれる「イソフラボン」は、「成人女性の骨の成分維持に役立つ機能があることが報告されている」など、実は身近な野菜などにもともと含まれている成分を抽出した商品が多いのが特徴となっています。
機能性表示食品を買って直接健康維持に役立てることももちろん大切なことですが、その原料となる野菜などに含まれる機能性を知ることで、普段の自分の食生活に役立てるきっかけにもなるかもしれませんね。

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☆ニュースレターVOL4

皆さんは普段、自分の平常時の体温をご存じでしょうか。
ほとんどの方は、「熱がありそうだ」「寒気がする」という時などに体温を測る程度で、検温を普段からの習慣にしている人はあまりいないのではないでしょうか。
実は平常時の体温は、日々の健康の状態と密接な関わりがあり、35℃程度の低体温になると体に様々な不調が生じることが明らかになってきています。
具体的には、体温が低いと体内の消化酵素や代謝酵素の働きが弱まるほか、汗などの排泄ができにくいことから老廃物の排泄機能も低下します。
また、血流が悪化し循環が悪くなるため、末端までの血液の供給が滞り、白血球や赤血球が体の末端まで十分にいきわたらない状態となってしまいます。
白血球は免疫機能を、赤血球は酸素の運搬機能を担っているため、その供給が不十分になると全身に様々な障害が生じることになります。
体温が1度下がると免疫能力は3割以上も低下し、また、がん細胞は嫌気性で35度程度の低体温で活発に増加する、という説や、末梢の血流が滞ることで血栓が生じ、壊死により脳梗塞や心筋梗塞が発生、そのリスクは体温が1.5度下がると2~3倍にも増加するという説もあるほどです。
現代人は、体温が35℃程度の低体温の人が非常に多くなってきていると言われていますが、なぜこのように低体温の人が増えてきたのでしょうか。
冷たい飲み物や体を冷やす食材を摂取するなどの食生活の変化や、エアコンの普及などのライフスタイルの変化など、様々な要因が考えられますが、現代人の自律神経の乱れとも大きく関わっていると考えられます。
交感神経が優位の時は血管が収縮、血流は低下し、副交感神経が優位の時は血管が拡張、血流は増加しますので、血液循環と自律神経、体温は、相互に密接に関わっており、また、現代人はどちらかというと交感神経優位の人が増えている状況、とも言えそうです。

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☆ニュースレターVOL3

多くの脂質を摂取しています。摂取された脂質は、腸管で酵素により分解され、小腸から吸収され糖質に代わる栄養源として利用されるほか、体に約60兆個ある細胞の「細胞膜」を形成します。
その細胞膜を通して、酸素や栄養を細胞に取り込む、老廃物を排出する、細菌やウィルスの侵入を防ぐ、細胞同士の情報伝達をする、など非常に重要な働きをしています。
このように脂質には多くの重要な役割があるにもかかわらず、一般的にはその重要性はあまり理解されておらず、テレビでよくPRされているものや価格の安さなどで油を選んでいる人も多くいるようです。
脂質は大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられますが、最近話題のアマニ油やえごま油などに多く含まれる不飽和脂肪酸のひとつであるオメガ3脂肪酸は、脳細胞の神経伝達を担う受容体を構成しており、これが不足するとトランス脂肪酸がその構成材料として使われ、脳の細胞膜を硬化・変形させ脳の機能低下を招く可能性があるともいわれています。
トランス脂肪酸はマーガリンやショートニング(ケーキ、スナック菓子、マヨネーズ、ファストフード、インスタント麺などに配合)などの化学合成された油に多く含まれ、活性酸素を産生する、LDLコレステロールを増加させる、HDLコレステロールを減少させる可能性があるなど健康への様々なリスクがあるという説もあります。

健康診断結果で、「LDLコレステロール」と「HDLコレステロール」という項目を目にしたとことがあると思います。LDLコレステロールが140mg/dl以上で「高LDLコレステロール血症」の疑い、HDLコレステロールが40mg/dl未満で「低HDLコレステロール血症」の疑いがあるとされます。
「脂質」は、上で紹介したとおり「細胞膜の主成分」であり、細胞同士の情報伝達、危機を乗り越えるためのミトコンドリアのエネルギー源として体にとって非常に重要な役割を担っていますが、脂質の少なすぎ、または、摂り過ぎは健康にとって害になります。
脂質は、そのままの状態では血液に溶け込むことができないため、「リポ蛋白」として血液中に存在します。
LDL(低比重リポ蛋白)は、「肝臓から細胞にコレステロールを運ぶリポ蛋白」で、HDL(高比重リポ蛋白)は、「コレステロールを細胞から回収して肝臓に運ぶリポ蛋白」です。
LDLは、長く循環し酸化したコレステロールを食べたマクロファージが血管にプラーク(粥種)を作るため悪玉コレステロールと呼ばれ、逆に、HDLは、血管などに蓄積されたプラークを回収し肝臓に運ぶため、善玉コレステロールといわれています。
現在の基準値が適正かどうかは研究者の間でも議論がありますが、体に必要なコレステロールの運搬と過剰分の回収、そのバランスが重要となることは確かなようですね。

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☆ニュースレターVOL2

「自律神経の機能の正常化」については、交感神経と副交感神経の働きが相互にうまくバランスをとっている状態となっていることが最も重要となります。
自律神経には内臓機能の調節など様々な役割がありますが、そのうちの重要な役割として、「免疫機能の調整」が挙げられます。交感神経が優位のときは顆粒球が活性化し、副交感神経が優位のときはリンパ球が活性化するといわれています。
顆粒球とリンパ球は、共に白血球を構成する細胞で、細菌やウイルス、ガン細胞などから体を防御する役割を担いますが、交感神経優位に偏ると顆粒球が活性化し逆にリンパ球は不活性化、炎症や熱を発生させるとされ、副交感神経優位に偏るとリンパ球が活性化し逆に顆粒球が不活性化、アレルギーなどを発生させるといわれています。また、顆粒球が活性化しすぎると細菌のみならず自らの細胞をも攻撃し始めることがあるといわれています。
ガン細胞を攻撃するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)などもリンパ球に属しており、正常な場合はガン細胞が発生してもNK細胞などがその都度防御しますが、ストレスなどにより交感神経が過剰に優位となった場合が長く続くと、NK細胞がうまく働かずガン細胞が増殖していくという説もあります(安保博士の免疫理論(福田-安保理論))。
重要なのは「自律神経のバランスがとれていること」であり、NPO法人健康秋田創造プロジェクトでは、低周波などの電気の活用や、刺激・温灸、頸部等へのマッサージなどにより、「自律神経のバランス」を効果的に整える方法を研究し、会員に情報提供していきます。

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☆ニュースレターVOL1

びわはバラ科の植物で、その葉や種には優れた薬効のあることが古くから知られています。葉の成分としては、有効成分とされるアミグダリンのほか、ブドウ糖、蔗糖、果糖、マルトース、澱粉、デキストリン、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、タンニン、サポニンなどが含まれており、抗ガン作用、鎮痛作用、殺菌作用、血液浄化作用があるといわれています。
○びわに優れた薬効のあることは古くから知られており、仏典のひとつ『大般涅槃経』(だいはつねはんぎょう)の中で、びわの木は「大薬王樹」、びわの葉は「無憂扇」と言われ、「大薬王樹、枝、葉、根、茎ともに大薬あり、病者は香を嗅ぎ、手に触れ、舌に嘗めて、ことごとく諸苦を治す」と、その薬効が紹介されています。
日本では、730年に聖武天皇のお妃の光明皇后が「施薬院」を創設し、びわの葉療法を行ったとされています。その後僧侶が寺の境内にびわの木を植えて村人などにびわの葉療法を行い、病人を救うようになりました。「縁起が悪いのでびわの木を庭に植えてはならない」というのは、びわの木に薬効があることが知られ、庭にびわの木のある家に病人が出入りするようになり、それを嫌ってそのような言い伝えが生まれたのではないかともいわれています。
【アミグダリン】
びわの葉に含まれるアミグダリンが体内に入ると、ガン細胞の中に多量に含まれているベータ・グルコシターゼという特殊酵素によって加水分解され、青酸とベンツアルデヒドとが遊離、ガン細胞はこの二つの物質の相乗毒性により破壊されてしまうとされています。なお、正常細胞にはローダネーゼという保護酵素があって両物質を無害な物質に変えてしまうため影響を受けないとされています。
また、アーネスト・クレブス博士は「ビタミンB17療法」あるいは「レートリル療法」として、アミグダリンの欠如が代謝活動に異常をもたらし、これが免疫力・抗菌力の低下につながり、ガンだけでなく心臓病・糖尿病など成人病の原因になると指摘しています。

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