黒猫館の10年

 

(2011年5月5日)

 

黒猫館

 

病み苦しむ者、虐げられた者、疲れきった者、そして消え去ってゆこうとする者よ。
そう・・・貴方・・・絶望の眼差しでこの画面を見つめるひとよ。
私は貴方に差し上げたいのだ。この痛苦に充ちた世界に生きるための力を。
果てしの無い白夜にも似たこの絶望の長い夜を超えてゆこう。
細々と続く明日への階段を登ってゆこう。
此処はそのための場所であろうから・・・




 

 

since2002/3/5

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(音楽)「真夜中の雨」(C)AI

 
 (↑開設当初の黒猫館トップページの画像↑)

 

 

 

※                                 ※

  

  

 

 2011年、3月10日(木曜日)、わたしの個人サイト「黒猫館」はまるまる10年を迎える。
 
 思えば2002年3月10日、インフルエンザで倒れていたわたしは神係り的な超人的なパワーを発揮してパソコン内部のデータをサーバーに転送、ホームページ「黒猫館」はこの瞬間にうぶ声をあげた。確か深夜の4時というもうほとんど朝に近い時間であった気がする。

 一人目の入場者は戦闘的な批評活動で有名なアレクセイ氏。アレクセイ氏とはその後、ケンカにより決裂してしまったが、黒猫館入場者第一号ということで心から敬意を表したい。


       ※              ※

 
 その時期、わたしはなにか打ち込めるものを探していた。わたしが東京から精神的にぼろぼろになって帰還したのが1999年3月、それから「黒猫館」立ち上げには約3年間のブランクがある。
 この3年間、わたしは精神的にどん底であった。

 「東京」という大都市で精神を病んでしまったわたしのわたし自身への嫌悪。
 さらには息子のわたしに絶望した父の怒りがダイレクトにわたしに突き刺さる。
 恐らく父は無念だったのだろう。・・・
 自分の息子が東京で一旗上げるどころか、病気になって還ってきたことに。しかしそれでも「それはないだろう」というほど激しい父の嫌味にわたしは毎日のように打ちのめされていた。

 やがてその2年後の2001年3月、パソコンを購入したわたしはインターネットの世界を知った。わたしは初めて知るネットの世界に夢中になりながら、「このネットの世界でわたしはわたし自身の「復活戦」を戦うことができないだろうか?」と模索を始めていた。
 リアルの世界では一度敗れたが、ネットの世界にはまた別の可能性がある。わたしは色々な書籍を購入して「ホームページ」というものを研究し始めた。

 そしてさらにその一年後ホームページ「黒猫館」の創立である。「黒猫館」という名前の由来は

・「現実にわたしが過去に黒猫を飼っていたこと」
・「秋田市大町に「黒猫館」というアダルトショップがあったこと。その遺志を継いでゆきたいと考えていたこと。」
・「小学生時代に読んだエドガー・アラン・ポー作の短編小説「黒猫」が強烈な印象に残っていること」

 この3つの要素からわたしの個人サイトは「黒猫館」と命名された。

 最初は本当に小さな小さなホームページであった。
 確か一番最初は「映画の感想の部屋」「自作の詩の部屋」「掲示板」「リンク集」、この四つしかコンテンツがなかったように思われる。
 しかし当初はこれだけでもよく閲覧者の方々が来てわたしを励ましてくれた。この時期の閲覧者の方々に心から礼を言いたい。諸君の来訪が無かったらとっくのむかしに黒猫館は姿を消していただろう。



 そしてそれから10年。黒猫館掲示板上で実に色々な人と出会い、色々な人とケンカして、色々な人が去っていった。もちろんごく一部の人たちとは現在でも交流が続いている。

 ホームページ黒猫館も当初の小さな個人サイトから「空想実験演劇型サイト」(これはわたしが考案した新しいホームページのカテゴリーである。ヤフーにはこういうカテゴリーはないので、いまだにわたしの黒猫館はヤフーに登録されていない。)へと姿を変えて現在へと至る。
 よく聞かれることだが「ハムちゃま」や「影姫」、「黒猫館館長」といった黒猫館住人は実在しているのか?という問題であるがこれは黒猫館のトップシークレットということで謎のままにしておこう。
 そして2005年に開始したウェブ型絵物語「黒猫館物語」は2006年に第一部が完結。第二部は現在構想中である。最終的には第三部まで作りこむ予定である。大いに期待してくれたまえ。

 






 さて10年を経て現在までの黒猫館への総入場者数は約165000人、この数字が多いのか少ないのかわたしにはわからない。しかし確実な「手ごたえ」は感じられる。
 秋田におけるネットを利用した「敗者復活戦」にわたしは確実に勝利したように思われる。ホームページというものに出会わなかったら、わたしはいじけた負け犬のままであっただろう。本当にホームページを立ち上げて良かったと現在のわたしには心の底から思われるのだ。

 165000人の閲覧者の方々がわたしに勇気と自信を与えてくれた。
 本当にありがとう。そしてこれからもよろしく。

 わたしはホームページ「黒猫館」をこれからもずっと続けていくつもりである。はたして2021年、黒猫館20周年の3月にわたしは何を書くのであろうか?今から楽しみだ。


    ※                ※


 そしてまた新たな物語は始まってゆく。

 わたしはこの十年間「仮面ライダーアギト」だとか「ガンダムSEED」といったアニメ・特撮や、「車谷長吉」や「カズオ・イシグロ」の小説だとか、「サウンドホライズン」の音楽であるであるとか、あるいは女装にはまったり、「書肆ユリイカ」の詩集を蒐集し始めたり、トルコに行ったり、実に全く色々なものに夢中になった。

 しかし今も昔も黒猫館の精神は変わらない。

 「弱きもの、小さきものの絶対の味方たれ!!」もしこのテーゼが忘れられるとしたら、その時こそホームページ黒猫館が閉鎖する時だと思う。




 物語は終わらない。ホームページ黒猫館の住人たちはいつでもこれからも貴方を心から歓迎することだろう。

 本当にありがとう。
 そしてこれからも、ホームページ「黒猫館」をよろしく。


(黒猫館&黒猫館館長)