「第四ルーム」

影姫とラクス、SM談義

 

 

影姫「おひさしぶりですね。ラクスさん。」
ラクス「あ、影姫さま、、、おひさしぶりです。(ペコリ)」
影姫「最近の調子はどうですの?」
ラクス「あ、、、まあまあってとこでしょうか、、、」
影姫「わたしたち、同じ館に住んでいるのにほとんど顔合わせないですね。」
ラクス「スミマセン。。。」
影姫「しゃむねことは上手くいってるの?」
ラクス「は・・・はい。大丈夫です。。。」
影姫「ふふ、、、ラクスさん、貴方なにを緊張しているの?(ニコッ)」
ラクス「え、、、別に緊張しているわけでは、、、」
影姫「じゃあ何?」
ラクス「あ・・・それは。。。」
影姫「はっきり言ってくれるとうれしいわ。」
ラクス「あ、あの。。。」
影姫「「あの」何?」
ラクス「はい。。。ご機嫌を損ねたらご免なさい。。。」
影姫「だから何よ?」
ラクス「もしかしたら影姫さまって怖い人なんじゃないかなって。。。」
影姫「ふふ、、、なんだ、そんなこと。わたしは自分の奴隷には厳しいですが、普段は普通の人間ですよ?」
ラクス「スミマセン。変なこと聞いちゃって。でも凄いハードプレイで有名な方だって、しゃむねこから聞いて。」
影姫「ハードプレイね。ラクスさん、貴方ハードプレイってどんなのだと思っているの?」
ラクス「はい。男性を鞭で打ったり、蝋燭を垂らしたり、、、」
影姫「くすくす、、、それはまだ「子供の遊び」のレヴェルね。」
ラクス「そうなんでしょうか?」
影姫「わたしは「SM」じゃなくて「DS」という言葉を使っているけど、男奴隷の精神を最終的には破壊するところまで行くのがハードプレイだと思ってるわね。もちろん破壊した後に再構築するわけだけど。」
ラクス「そんな、、、精神を破壊するなんて、、、」
影姫「ヒドイと思う?(ニコッ)」
ラクス「わたしだってSMの素養はあります!だけど男性を酷く扱うことがSMだとは思っていません。」
影姫「ラクスさん、それじゃあ貴方の「SM」観を教えてくださらない?」
ラクス「SMってまず「愛」だと思うんです。それは例えばしゃむねこがわたしを慕う気持ち、わたしがしゃむねこを慈しむ気持ち、このふたつが前提となっていなければSMは成立しないと思います。」
影姫「なるほど「愛」ね。でも「愛」があるならなぜ男をいじめるの?」
ラクス「愛しあっているからこそ、わたしは男性をいじめられるんです。愛がないSMなんてイジメと同じだと思います。」
影姫「あら?SMってイジメのことじゃなくて?」
ラクス「それは違います。例えばしゃむねこがわたしから受ける痛み、わたしがしゃむねこをいじめる心の痛み、このふたつの痛みが結合する時に、愛が生まれるだって、、、わたしはそう信じています。」
影姫「ラクスさん、貴方ロマンチックね。すごく。でも実際の「SM」はもっと激しいものよ。例えば泣き叫んで許しを乞う男をさらに残酷に扱わなくてはならない時があるわ。鮮血が飛び散るような苦痛に充ちた甘美な地獄・・・それが本当の「SM」の世界ではないのかしら?」
ラクス「わたしはそう思いません。双方の合意の無いSMなんてただの暴力です。わたしはそういうSMに断固反対します。」
影姫「ラクスさん、貴方意外と言う時は言うのね。感心したわ。」
ラクス「えッ・・・そうですか、、、」
影姫「貴方のような若い方でそんなにしっかりした「SM」観を持っている人はそうはいないわよ。」
ラクス「ありがとうございます。影姫さまに褒められるなんて、光栄です。。。」
影姫「愛のカタチは様々だわ。「SM」もまたひとつの愛のカタチなら、その「SM」にも色々なカタチがあると思うわ。わたしは貴方の意見に賛成よ。ただわたしはわたしの流儀でDSを実践するわ。」
ラクス「それがいいと思います。」
影姫「ラクスさん、しゃむねこを可愛がってあげてね。あの子ったらいじめてあげないと、すぐ寂しがるから。。(クスッ)」
ラクス「はい。わかりました。しゃむねこはわたしに任せてください。」
影姫「自信満々ね。やっぱり若者はこうでなくちゃ。それじゃあ今後もあなたの「SM」だけではなく実生活の面でも期待しているわ。」
ラクス「影姫さまに褒められるなんて、、、光栄です。。。」
影姫「じゃあ、こんな狭い部屋から出て、中庭に出ましょうか。執事の浮世にハーブティを持ってこさせるわ。」
ラクス「ありがとうございます。」
影姫「じゃあ本日の会議はこれで散会ね。また機会があったら「SM談義」してみたいわ。」
ラクス「はい。わたしも一生懸命、勉強して立派なミストレスになりたいです。」
影姫「それじゃあ、お開きね。」
ラクス「はい。」
 

 

会議終了。
(2007年3月29日)

 

ラクス・クリリン&影姫&黒猫館&黒猫館館長