迫りくる闇

(光姫の帰還)

 

 

 

光姫 「館長様、オネエ、光姫只今黒猫館に帰還しました。」
影姫 「光姫、大変おひさしぶりです。大学は卒業できましたか?」
光姫 「卒業論文も仕上がり、あとは口頭試問を残すのみです。」
黒猫館館長 「うむ。・・・光姫よ。おまえは小学校の教員志望だったな。そちらのほうはどうだ。」
光姫 「来春の試験に向けて過去問題を積極的に解いています。」
館長 「なるほど。頑張りたまえ。黒猫館での使命も大切だが、一生の仕事を決めるのも大いに大切だからな。」
光姫「心得ております。」

影姫 「ところで光姫。わたしと貴方が共に修行した「破邪神流霊術」の総本山、破邪神宗総本山からの連絡はありましたか。」
館長 「「破邪神宗総本山」とわれら黒猫館、さらに数点の組織がこの地球防衛のために密接なネットワークを結んでいるわけだ。日本からの情報は破邪神宗総本山からしか得られない。光姫、総本山と黒猫館の仲介役も頼むぞ。」
光姫 「わかりました。館長様。
さてオネエ。総本山からの連絡は一回だけありました。それによると地球に新たな闇が迫っていると。それも前回とはまた異なる敵がもうすでに地球に現れているそうです。」
館長 「なるほど。黒猫館では永遠に封印されたと伝説される「地下七階」から、最近、新たな邪念が感じられる。これは黒猫館住人全員が注意せねばなるまいぞ。」
影姫 「新たな戦いはもうすぐ、ということですか。」
館長 「影姫よ。そのとおりだ。われらオルフェウス教徒がネット界に出現したのも、「闇の勢力」がまずネットの世界に現れることを懸念してのこと。黒猫館において「闇」の侵攻を食い止めねばならない。他のサイトに闇が転移すれば、それこそ「ガンのように」闇の勢力はネット界に蔓延してゆくだろう。光姫、影姫、新たな戦いへの覚悟は良いな。」
光姫 「心得ております。」
影姫 「御意。」
館長 「闇の勢力のために犠牲となった三毛猫君のためにも地球を守りぬくのだ。」

  

 

(ひひひ)

 

 

館長 「今、なにか聞こえなかったか?影姫??」
影姫 「はっきり聞こえました。しかもこれは人間の声ではありません。」

 

 

ひっひっひ・・・

 

 

館長 「この声は・・・」
 

 

 

 

 ひーーーーーひっひひーーーーーー
光姫・影姫・黒猫館館長に死を!
最も無残な死を!!

 

 

光姫 「出たな!妖魅!」
  

 

焦るな・・・
この場でわれわれはまだお前たちと争いたくはない。
しかし覚えておけ。

近い時、われわれとお前たちはまた再びあいまみえることになるだろう・・・
その日まで。
残された命、大切にするが良いぞ。・・・ 

  

ひひひ・・・・ひーーーーひっひひっひーーーーー・・・

 

 

 

館長 「光姫、やつは何者だ?」
光姫 「正体はわかりません。ただかすかに「人間」の波動を感じました。」
館長 「「人間」だと・・・なぜ人間が闇の勢力に??」
 

 

 

黒猫館の夜は更けてゆく。
新たな戦いはもうすぐそこまで迫っているのだ。
地球人類のため、頼むぞ!黒猫館住人よ!!