ゴジラファイナルウォーズ

 

(2005年日本映画)

 

STAFF

製作 富山省吾
監督 北岡龍平


CAST

ドン・フライ
松岡昌弘
ケイン・コスギ
北村一輝
伊武雅刀

 

 

 

(カーン!)←ゴングの音

土野雨郎「ほえーーーーーーーー!!!!!」
映画おたく「相変わらずうるせえ!なに興奮してんのよ・・・オサーン・・・」
土野「萌え・・・いや・・・燃えーーーーー!!これぞ男の血が燃える映画!「ゴジラファイナルウォーズ」だす!!」
映画おたく「悪いけど、俺たち、その映画には全く興味ないから。いや映画とはいえないな。単なる雑多な映像の寄せ集めってゆうか?」
土野「なんといーーーーーーう!!この映画の良さがわからないとは!?」
映画おたく「じゃあオサーンよ。ものは試しだ。その映画のどこが良かったのか言ってみ?ええ??」
土野「をを!まずゴジラから始まって新生ガイガンのカッコよさ、凶悪さ!!!くーーーーー!!そしてアンギラス!キングシーサー!ラドン!モスラ!エビラ!さらにはミニラ、そしてハリウッド版ゴジラまで出る豪華ぶり!!もちろん最後は怪獣王キングギドラまで出るこの豪華出演怪獣陣!!そして始まる怪獣バトルロワイヤル!まさに驚異!まさに感動!まさに怪獣総進撃!!きえーーーー!!!」
映画おたく「ケッ!・・・「やっぱマグロを喰ってるやつはダメだなあ」ってか?ついでに言えば怪獣王はゴジラだよ・・・」
土野「な・・・なんだす??」
映画おたく「怪獣のぬいぐるみ沢山出せばそれでイイってもんじゃあないのよ・・・オサーン・・・」
土野「なな・・・」
映画おたく「X星人?妖星ゴラス?轟天号?ミュータント?・・・この映像に配置された様々なギミックに整合性がまったく感じられないのよ・・・要するに単なる「寄せ集め」だから俺たちはこの映像を映画とは認めないわけ。わかる?オサーンよ?」
土野「し・・・しかしだすな・・・この映画の驚異的な面白さは!!」
黒猫館館長「はは、土野君。今回はだいぶ参っているようだな。」
土野「ハッ!!館長様!(たちまち正座!)」
館長「この「ゴジラファイナルウォーズ」は「100点派」と「0点派」が極端に別れた映画だそうだ。」
映画おたく「館長さんよ。途中から入ってきていったいなに言いたいわけ?」
館長「つまり、このコロッセウムでは土野君が100点派、おたくの諸君が0点派というわけだな。」
映画おたく「まあ、、、そういうことになるな。」
館長「わたしはなぜこの映画の評価がそんなに極端に分かれるのか考えてみた。まず土野君、君が一番最初に観たゴジラ映画はなにかね?」
土野「もちろん!「三大怪獣地球最大の決戦」だす!キングギドラに燃えーーーー!!」
館長「おたくの諸君は?」
映画おたく「1984年版「ゴジラ」だな。それから1954年版「ゴジラ」を観てゴジラにハマッたな。」
館長「つまり土野君とおたくの諸君は「ゴジラ原体験」というものがまったく異なっているわけだ。土野君のほうはいわゆる「怪獣プロレス」ゴジラ、おたくの諸君は「シリアス」ゴジラ。というわけだ。」
映画おたく「それで?なにが言いたいわけ??館長さんよ・・・」
館長「つまり「ゴジラ原体験」の相違からおのずからゴジラ映画に何を求めるのか違ってくる。土野君は「徹底した娯楽」を求め、おたくの諸君は「原水爆の怨念をテーマとしたシリアスドラマ」を求めている、というわけだ。
映画おたく「そういうもんかねえ。館長さんよ。」
館長「つまり土野君とおたくの諸君の意見が真っ二つに分かれるのも無理はないというわけだな。」
映画おたく「ほう。」
土野「さすがッ!館長様!!!(^^)」
映画おたく「いきなり顔文字出すなよ・・・オサーン・・・」
土野「とにかくわだすはこの映画には100点やるだす!!」
映画おたく「館長さん・・・ちょっとまて。そういう過去の話は置いといてこの映像(映画)の内容の無さをどう考えるわけ。要するに過去のゴジラ映画のパクリのオンパレードばかりでドラマが全くない。」
館長「おたくの諸君、君たちはゴダールの映画を観たことがあるか?」
映画おたく「もちろん。」
館長「ゴダールでは過去の映画の断片が「オマージュ」として随所に散りばめられていた筈だ。この映画も「パクリ」ではなく様々な「オマージュ」をあえてストーリーよりも重視した映画として観てみたらどうかな?」
土野「ちょっとまっでください!館長様!!『オマージュ』って何だす!?」
映画おたく「土野、おまえ一応映画評論家のくせに『オマージュ』も知らないの?」
館長「『オマージュ』とは過去の作品の優れた部分を「引用」して過去の作品への敬意を表すると同時に、その優れた部分を未来へと継承してゆこうとする映画的手法のひとつだ。昨今の例でいえばアニメ『機動戦士ガンダムSEED』が『ファーストガンダム』へオマージュを捧げている、と語られた例を考えてみればよかろう。」
映画おたく「この映画のX星人や轟天号が『オマージュ』とはねえ。まったく理解できない話ではないが、かなり強引な感じもするな。」
館長「ではこの勝負、土野君とおたくの諸君とわたしのひきわけとするか。」
土野「ほえほえーーーー!!」
映画おたく「うまく逃げたな・・・土野。そして館長さんよ、次回はこうはいかんぜ・・・・」 

  

 

(映画の評価)

土野雨郎 100点
映画おたく 3点
黒猫館館長 75点

 

(得点表)

土野雨郎 30点
映画おたく 30点
黒猫館館長 40点