暗闇帝国ダークロン 
(銀河系支部) 

 

きたれ。若者よ。闇へ。この夜の果てに。審判の日は近い。

 

 

 

 

T・「ダークロン」とは何か?

 

 ごきげんよう、諸君。ふふ。わたしが誰かだと?・・・今にわかる。さてこの「土星地下秘密基地」まで足を踏み込んだ諸君、あらためてようこそ。ダークロンへ。まず始めにはっきり言っておこう。この組織は「戦隊モノ」だとか「仮面ライダー」だとかそういうものの「パクリ」ではない。ようするに「遊び」ではないのだ。ふふ・・怖くなったか?怖いなら帰れ。優しいママに膝の上にな。「地球侵略」。このことを本気で遂行しようとしているのだ。まず「地球人類」に対し「精神的侵略」を行う。このことがダークロンの第一目標だ。「精神的侵略」については後述する。そのためにありとあらゆる「精神的破壊工作」を戦闘員「ダークマン」に命ずる。「ダークマン」は「闇の十二使徒」の計画した「作戦」に従順に従わなくてはならない。・・・反抗。失敗。・・・そのような失態を演じた者に与えられるのは「死」。当然だな。
 さてこの組織の命令はインターネット上から全地球に配信される。しかしインターネットなどというものはダークロンにとって氷山の一角でしかない。なぜ?はっきり言おう。ダークロンの悪魔の包囲網は宇宙の果てまでも延びている。誰ひとりとして逃げられはせぬぞ。もしおまえがダークロンにいったん入団してしまえばもう逃れられぬ。脱走は極刑だ。さよう。「死」よりも恐ろしい運命がおまえを待っているだろう。
 ダークロンにとって組織の階級序列は絶対だ。「ダークマン」は「暗闇獣」に「暗闇獣」は「闇の十二使徒」に「闇の十二使徒」は「闇の帝王」に「闇の帝王」は「暗黒神Q」にそれぞれしたがわなくてはならぬ。これは絶対の「掟」だ。
 さて、おまえよ。そうだ、いまこの画面を見ているおまえよ。これでもまだダークロンに入りたいか?ふふ。なかなか有望な若者だな。それでは改めてようこそ。「暗闇帝国ダークロン」へ。

 

U ダークロンの精神

 ダークロンの精神、それは簡単に言えば「いつもこころにくらやみを」だ。さあ!言ってみろ。右手を斜め上に差し出し、シャキッと起立して、ハキハキした大きな声で言ってみろ!・・・そうだ。それでいい。こころの中に闇を持つ・・・一見簡単そうだがこれは実は相当難しいぞ。こころの中に光や太陽を持つことなら簡単だがな。おまえの持つ「怒り」「悲しみ」「鬱屈」「嫉妬」「絶望」・・・そのようなものを絶えずこころにたぎらせておけ。溶岩のように。マグマのように。いつでも暴発できるように。そうだ。要するに「すっきり」「さわやか」であってはならない。これがダークロンの根本精神だ。ふふ。できるかな?おまえに?ふふ。まあ良い。これからぼちぼち覚えてゆけ。「こころに闇を持つ」そのテクニックをな。しかしゆめゆめ覚えておけ。一般人に闇を見せてはならない。学校で会社でおまえはあくまで「あかるく・さわやかな」者を演じるのだ。そうでなくてはおまえは人間社会から弾かれる。弾かれた者の行く場所は刑務所か精神病院だ。わかるな。われらの侵略は「ゆっくりと音もなくガンのように」遂行されなくてはならない。そのために日常生活では光、深夜、この基地へ来る時は闇、そのような二面性を身につけるのだ。まずそれが新兵としてのおまえへの第一の課題だ。