転送ターミナル

 

 

(くらやみ男爵遺影)

 

「闇姫」

先ほどくらやみ男爵からの念波が途絶えました。
どうやらくらやみ男爵は死んだようですね。

しかし。

無能力者にもはや用はない。
それが闇の世界のの掟。

「ミステリアス・パートナー」

ふふ。

闇姫よ。
仮にもおまえの師匠格にあたるくらやみ男爵に対するその呵責なき態度。
気に入った。
その程度の冷淡さがそなわっていなくてはわたしのパートナーはつとまらない。

「闇姫」

ミステリアス・パートナー。
そのお言葉そっくり貴方にお返ししますわ。
わたしに付いてこれるならば。

「ミステリアス・パートナー」

ところで。
あの耄碌爺が。・・・

人間ごときに敗れるなど。
死んで当然ということか。
いや。
死んだほうが良かったということか?
闇姫よ。

「闇姫」

あのような老爺には「闇の使徒」など到底つとまりません。
これからは我ら二人の時代。

ミステリアス・パートナー。
復活してから随分男前になりましたね。

「ミステリアス・パートナー」

光姫。
影姫。
黒猫館館長。

この三人だけは絶対にわたしが地獄へ堕とす。
・・・もっとも陰惨な方法でな。
地獄が現出するのだ。
黒猫館に。

「闇姫」

私怨。
結構だわ。
しかし。

わたしたちの「目的」はもっと巨大な策謀。
この策謀が発動した時、この惑星は「地獄」へ変わる。

それでは。

土星地下にあるわたしたちの前線基地にご案内しましょう。

ただし。
ここから先に進めるのは「闇の属性」を持つ者のみ。
貴方が「闇の属性」を持つ者かどうかは転送中に審査される。

うまく到着すれば我々の眷属。
途中で脱落すれば地獄往き。

ふふ。
それでは。
下にある偶像に触れてごらんなさい。
ふふ。