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| 高血圧から身を守る！ |
■ 高血圧は｢サイレントキラー・・・沈黙の殺人者｣
日本人の4人に1人、さらに50歳以上では2人に1人が高血圧とされ、まさに国民病といえます。高血圧を放っておくと、脳卒中、動脈硬化症、心臓病などの原因になりかねません。これといった自覚症状がないため放置し、ある日突然大きな発作を起こしてはじめて、重大な合併症を引き起こしていることに気がつく・・・ということもあり得ますので、取り返しがつかなくなる前に、早いうちから血圧のコントロールをしましょう。
■ 血圧って？
私たちの体の中には、頭のてっぺんから足のつま先まで血管がはりめぐらされています。心臓はポンプの役目をして、そのすみずみまで新鮮な血液を行きわたらせています。私たちが血圧計で測っている血圧とは、”心臓が送り出している血液が血管に加える力”のことで、いわば送り出された”血液のいきおい”といったものです。
■ 血圧にはどうして2つの値があるの？
血圧には上下2つの数値がありますが、上の血圧は「収縮期血圧」といい、心臓が血液を送り出すために、”ぎゅっ”と収縮したときの値です。このとき、血管にかかる圧力は最も大きくなるので、「最大（高）血圧」ともよばれています。
下の血圧は「拡張期血圧」といい、心臓が酸素を運んで戻ってきた血液を受け入れるために、”すぅーっ”とひろがったときの値です。このとき、血管には最も圧力がかからないので、「最小（低）血圧」ともよばれています。
■ 高血圧の基準値
| 収縮期 ／ 拡張期 （mmHg） |
| 140以上 ／ 90以上 |
高血圧 |
| 130〜139 ／ 85〜89 |
高値正常血圧 |
正常範囲 |
| 130未満 ／ 85未満 |
正常血圧 |
| 120未満 ／ 80未満 |
理想的な血圧 |
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※収縮期血圧と拡張期血圧が異なる分類に入る場合は、高い方の分類で見て下さい。
※高血圧とは、正常の血圧より高い血圧値が続いていることをいいます。血圧はいろいろな条件で変動していますので、一時的に高い値が出た場合は高血圧とはよびません。 |
高血圧と診断されるのは、収縮期血圧、拡張期血圧の両方が基準値より高い場合だけではなく、どちらか一方が基準値より高くなっている場合も含みます。また、たいていの人は、病院などの医療機関で血圧を測ってもらうと、ふだん家で測るよりも高くなりがちです。ですから、家庭で測った場合の正常血圧のめやすは、低めの125未満/80未満（mmHg）とされています。家庭で測る血圧が、いつも125/80を超えていれば、高血圧である可能性があります
ご家庭での高血圧の基準
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| ※125/80という値は、医療機関の外来で測った場合の140/90にあたります。 |
■ ご家庭で血圧を測るときの注意点
- 最低5分間座ったまま安静にしてから測りましょう。
- 血圧を測る前にトイレはすませておきましょう。
- ただし次のような場合は、5分間の安静では血圧が落ち着かないことが考えられます。30分以上、時間をおいてから測りましょう。
- 食事、晩酌の直後
- 運動、家事などで体を動かした後
- イライラしていたり、心配していたりしたとき
- 今まで寒い所にいたとき
- 入浴直後
1回の血圧値を気にしすぎないこと・・・思いがけず高い値が出たときは、数回深呼吸をして、もう1度測ってみましょう。なぜなら心臓は、1日に10万回以上収縮と拡張を繰り返していますので、1日のうちに、10万個以上の血圧値が存在することになるのです。あなたが測った血圧は、10万個分の1の血圧なのです。
■ 高血圧から身を守る！
高血圧症を診断するうえで、まず知っていて欲しい点は、血圧は常に変動しているという事です。｢先生、大変！健診で高血圧と言われました。｣と受診なさる患者さんの半数以上は正常血圧です。興奮、緊張、環境などで一時的に血圧が上昇しても、身体的、精神的に安定すればまた正常に戻ります。そのため、このような状態で測定した血圧が高くとも高血圧とはいいません。健診の時に極度に緊張していたり、喫煙した直後だったり、走ってきた直後だったりすると、当然、血圧は高めになってしまいます。そこで、健診のときには、少なくとも10分ほどは安静で座った状態で測定する事が必要です。しかし、なかなか会社健診では、仕事中に急いで抜け出して測定したりするため、正確に測定できていないのが現状ではないでしょうか。また、血圧には日内変動があります。そのため、一度測定した値だけで高血圧かどうかを診断することはできません。
一方、動いたり興奮したりした時に血圧が上昇しやすい人、白衣を見ると血圧が上昇してしまう人は、残念ながら高血圧症の予備軍の可能性があり注意が必要です。
そこで、高血圧症といわれた人や高血圧予備軍の方に、少しでも血圧を落とすための方法をお話しします。高血圧の95％は日常生活の悪い習慣が積み重なったことにより起こります。基本は食生活の改善と運動不足の解消です。次の項目は高血圧につながる生活習慣です。当てはまる項目が多い人は、1つでも少なくする努力をしましょう。
- 濃い味付けが好き
- 若い頃から太っている
- しょうゆをたっぷりかける
- 野菜をあまり食べない
- お酒を毎日2合程度は飲む
- ラーメンやうどんの汁を全部飲む
- タバコを吸う
- 定期的に継続する運動をしていない
- いつも睡眠不足
- 特に趣味はない
- 階段よりもエレベーターを好んで使う
- ストレスがたまっている
あなたは何項目該当しましたか？高血圧の方は、該当項目を少しでも減らしてみてください。必ず、血圧は安定してくるはずです。
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