『赤い魚』

 

  

Aja著。成星出版発行。初版1998年7月7日。カバ完本。

 自作の詩を朗読するポエトリー・リーディングの新鋭「Aja(あや)」の詩集・写真集が本書。Ajaはヌード・ボンデージ姿で朗読を行うことが有名で、そのSMテイスト溢れるライブには多くのファンが駆けつけるという。
 本書の写真でもヌード・ボンデージ・縛りなどかなり過激な姿を披露している。尚、本書の写真はすべて村田謙一の撮影によるもの。村田謙一は飯沢耕太郎のプロデュースで今はなき、淡路町のデルタ・ミラージュで個展を開いたこともある。
 さて本書収録のAjaの詩は初期の吉原幸子を連想させる濡れた味わいがある。これにモノクロの村田謙一の写真が被さり、魅力的な写真詩集になっているといってよかろう。
 SM界にAjaのような強力な新人が現れたことを筆者は喜び、彼女を今後も応援してゆこうと思うものである。